徒然なる哲学日記

徒然なる哲学日記

日常生活の出来事にたいする考察(セネカの倫理書簡124通の英訳からの訳を公開してます)

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

セネカ 倫理書簡12 老年について

1. 僕はどこを向いても、自分が年老いたことの証を見せつけられます。最近郊外の別荘を訪れたのですが、その老朽化して崩れかけた建物の修繕費用に、僕はケチをつけました。別荘番ははひび割れは彼の不注意のよるものではないと訴えました。「できる限りのこ…

セネカ 倫理書簡11 内気さや赤面について

1. 君の友人と話す機会があり、とても優れた人物と見受けられました。彼と話してすぐに、彼がどのような精神と思想を持っているか、そして彼がどれほど進歩を遂げているかを示してくれました。彼は僕が抱く期待に、必ず応えてさらに進歩するでしょう。という…

セネカ 倫理書簡10 一人で生きることについて

1. 僕は自分の意見を変える気はさらさらありません。大勢を避け、少数を避け、一人でいることも避けて下さい。君が喜んで時間を分かち合いたいと思えるような人を、僕は知りません。そして、僕が君に関してどんな意見を持ってるかというと、僕は思い切って君…

セネカ 倫理書簡9 哲学と友情について

1. 君はエピクロスが友人に宛てたある手紙の中で、賢者は自給自足しており、そのために友人を必要としないと考える人々を非難したことが、正しいのかどうか知りたがっています。これはスティルボン*1や、最高善は無感動の魂にあると信じる人々に対して、エピ…

セネカ 倫理書簡8 哲学者の隠棲について

1. 君はおっしゃるでしょう。「あなたは私に、群衆を避け、人々の間から退き、自分自身の良心に満足するよう命じますが、活発な仕事の最中に死ぬことを命ずるあなたがたの教えは、どこにいったのでしょう?」僕が君に時おり奨めているような道のとおりに、僕…

セネカ 倫理書簡7 大衆について

1. 君がとりわけ避けるべきものはなにかとお尋ねですか?それは大衆です。君はまだ、彼らと共にある時、自分自身を信頼することができません。少なくとも僕自身、自分の弱さを認めています。僕は家を出た時と同じ心持ちで、家に帰ることが決してできません。…

セネカ 倫理書簡6 知識を分かち合うことについて

1. ルキリウス君、僕は自分が改良されてるだけでなく、全く変革されていくのを実感してます。しかし、僕は未だに、自分の中に改善すべき点は何も残っていない、などと、自分に保証したり、またそんな希望を抱くことはありません。当然のこととして、より削ぎ…

セネカ 倫理書簡5 哲学者がとるべき立場について

1. 僕は君を称賛すると同時に、君が忍耐強く学び、他の全てのことは後回しにして、より善い人間になるべく努力していることを喜んでいます。僕は君がそのように続けることを単に推奨するだけでなく、心の底から願ってもいます。しかし同時に僕は君に、服装や…

セネカ 倫理書簡4 死の恐怖について

1. 君が始めたことをそのまま続け、可能な限り急ぐのがよいでしょう。そうすれば君は、それ自身の中で安らぐことの出来る、よく改善された心を長く楽しむことができるでしょう。間違いなく君は、君自身の心が改善され、平和なものにされることそのものから、…

セネカ 倫理書簡3 真の友情と偽の友情について

1. 君は「友人」と君が呼ぶ人に手紙を託し、僕に届けさせました。しかし君はまさにその手紙の中で、僕に彼と君に関するどんなことについても話し合ったりしないようにと書きました。君も普段そんなことはしないから、と。これはつまり、同じ手紙の中で、彼を…

セネカ 倫理書簡2 読書における散漫について

1. 君が僕に手紙で書いてくれたことと君の評判から、僕は君の将来にとてもいい希望を持っています。君はあちらへこちらへと走り回らないし、やたらに居場所をかえて気晴らしを求めることもありません。落ち着きのなさは悪しき精神の表れです。よく整えられた…

セネカ 倫理書簡1 自分の時間を守ることについて

1. 親愛なるルキリウス君、君はそのように続けるとよいでしょう―—自分自身の目的のために自分を自由にし、今までに君から強奪されたり、くすね取られたり、あるいは君の手からこぼれ落ちてしまった時間を拾い集め、しっかりと守ることをです。次の僕の言葉を…

セネカの倫理書簡集の全訳を試みる

※2024年2月 全訳が完了したので目次の記事へのリンクを追記します。 ・セネカ 倫理書簡集 目次【全文無料】 - 徒然なる哲学日記 セネカの「倫理書簡集」はセネカの最晩年の作品であり、同時に最高傑作でもある。何の最高傑作かというと、歴史上のあらゆる哲…

暴走族は赤ちゃん殺し

暴走族の騒音とか、車とかマイクのマフラーを改造して爆音が鳴るようにしてる人達がいるが、彼等は皆例外なく赤ちゃん殺しである。その理由を以下につらつらと書いていく。 育児ノイローゼになったママがやっとの思いで寝かしつけた赤ん坊が、暴走族の爆音の…

群馬大医学部の服部教授の承認欲求

群馬大学医学部の24人の学生が、たった一人の教授の授業で単位を落としたことが原因で留年したとのことだ。しかもこの授業、医療倫理とか何とか大層な名前がついてるそうだが、学生に即興の演技をやらせ、それを教授が評価して気にいるかどうかで単位が貰え…