徒然なる哲学日記

徒然なる哲学日記

日常生活の出来事にたいする考察(セネカの倫理書簡124通の英訳からの訳を公開してます)

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

セネカ 倫理書簡集 目次【全文無料】

資料 ・ラテン語原文・目次(wikisource) ・翻訳元英訳・目次(wikisource) 目次 書簡1 自分の時間を守ることについて 書簡2 読書における散漫について 書簡3 真の友情と偽の友情について 書簡4 死の恐怖について 書簡5 哲学者がとるべき立場について…

セネカ 倫理書簡124 理性により得られる真の善について

1. 私は君に、沢山の古の教えを伝えることができる、 もし君が逃げることなく、そんな些細な教えでも学ぶことを恥じと思わなければ*1。 しかし君は逃げることも、細かな議論に後ずさりすることもありません。というのも、君の優れた精神は、そのような重要な…

セネカ 倫理書簡123 快楽と美徳の争いについて

1. 僕は夜遅くにアルバ*1にある別荘に到着した時、長旅というよりも旅の不快さのせいで疲れ果てていました。そして用意されていたのは、僕自身だけでした*2。そこで僕は寝台に横たわって疲れを取り除いたのですが、料理人とパン職人〔による食事の準備〕が遅…

セネカ 倫理書簡122 悪徳の覆いとしての暗闇について

1. 昼の時間が減ってきました*1。それはすでにかなり短くなりましたが、それでも日の出と共に起床すれば、十分に時間に余裕はあります。勤勉でより善き人間ほど、朝日を待ち望み、夜明けを歓迎します。しかし恥ずべき人間は、日が高く昇るまで眠りこけ、正午…

セネカ 倫理書簡121 動物の本能について

1. われわれが長い間考え続けてきたこの小さな問題について、今日たっぷり時間をかけて説明するとしたら、君が訴訟を起こすであろうことは、僕は分かっています。君は叫びます。「こんなことが道徳〔人格〕と何の関係があるのでしょう?」好きなだけそう言っ…

セネカ 倫理書簡120 さらに美徳について

1. 君の手紙はいくつかの小さな問題の中を歩き回って、最終的には次の問題についてだけ説明するよう求めました。すなわち、「何が善であり、何が立派なことであるかという理解を、われわれはどのようにして得るのでしょうか?」他の学派*1の見解では、この両…

セネカ 倫理書簡119 われわれの最善の供与者としての自然について

1. 僕が何かを発見した時はいつでも、君が「山分けにしましょう!」と言うまで待ったりはしません。君のために僕は自分からそう言いましょう。僕が発見したものが何かを知りたければ、財布を広げて下さい。丸儲けです。僕が君に教えるのは、どうすれば速やか…

セネカ 倫理書簡118 高い地位を求めることの虚しさについて

1. 君は僕に、もっと頻繁に手紙を書くよう求めています。しかし収支を比較すると、君はまだ借りている側です。確か君の側が先で、君が手紙を書いて、それに僕がお返事をするという約束を結んでいたはずです。とはいえ別に僕はかまいません。君は信用して大丈…