徒然なる哲学日記

徒然なる哲学日記

日常生活の出来事にたいする考察(セネカの倫理書簡124通の英訳からの訳を公開してます)

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

セネカ 倫理書簡98 運命の気まぐれについて

1. 幸運に依存する人が幸福である、などと君は決して信じてはなりません!外から入って来たものを喜ぶ人は壊れやすいものに寄りかかっているのであり、そうした喜びはいつかは出て行きます。しかし、自分自身の内側から生じる喜びは真実な確固たるものであり…

セネカ 倫理書簡97 時代の堕落について

1. 君は間違えています、ルキリウス君。もし贅沢な生活や道徳の軽視、あるいは各人が非難する、自分たちが生きている時代の悪徳が、われわれの時代に特有のものだと考えているのなら。それらは人類の欠陥であって、時代の欠陥ではありません。非難に値しない…

セネカ 倫理書簡96 苦難に向き合うことについて

1. 君は或ることにずっと苛立ったり不平を言ったりしていますが、君が言うそれらの中で、実際に問題なのはただ一点、つまり君が不平を言っているということ自体だということを、理解していますでしょうか?僕に言わせれば、人が宇宙存在の何か*1を不幸だと考…