徒然なる哲学日記

徒然なる哲学日記

日常生活の出来事にたいする考察(セネカの倫理書簡124通の英訳からの訳を公開してます)

ウクライナ危機であぶり出される、「信念のない目立ちたがり屋」

ウクライナが譲歩して降伏すべき」

プーチンにも『正義』がある」

「宇宙から見たら、国境なんてなかった」

「暗殺ってね、意味ないんですよ。すぐ衛兵に殺されるから」

 

 恥ずべき言葉を書き写すだけでも気分が憂鬱になる。ましてやそれを発した人間の名前を書くとよりいっそう気分が悪くなるので、引用はここまでに留めておきたい。沢山の民間人が侵略戦争に巻き込まれて亡くなっているのに、上の言葉ように、「自分がただ目立ちたいからという理由で、歪んだ発言をする」輩が次から次へと湧いて出てくるのは、どういう訳なんだろう。二番目のやつはあれか?クレヨンしんちゃんのヒロシのセリフ「正義の反対は悪じゃねえ、また別の正義だ」を観て感動して、言いたくて言いたくて仕方なかった時に、絶好のタイミングでウクライナで戦争が起きたから、「よっしゃああああああああここでかっこよく言うぜえええええうおおおおおおおおおおお『プーチンにもっ!正義はっ!あるっ!』うおおおおおおお決まったぜえええええええええええ」とか何とか内心思ってるのだろう。「勝負の3週間」とか「神のみぞ知る」という言葉をドラマか何かの影響でノリノリで使っていた前のコロナ担当大臣に、相通じるものがある。ほかの3人も全く同じで、要するにこの連中は、侵略戦争に苦しむ現地の人たちを嘲笑することで、自分の承認欲求を満たそうという訳だ。黙ってウクライナを応援することができない。クレヨンしんちゃんの世界はどうか知らないが、今回のようなケースではプーチンを「絶対悪」と呼んで差し支えない。ここで「正義は一つじゃない」とか「ウクライナ側にも問題があった」とか「宇宙から見れば国境はない」とか「暗殺は意味ない」とかいちいち無意味で下らない上にウクライナの人を冒涜するような言葉を吐いて悦に浸ってる連中はもはや頭がイカれてる。人間というものはここまで腐ることができるのだと、戦争が起きていない筈の日本で、戦時中よりも非道な言葉を発する人がいる。

 

 立場の弱い人を攻撃することには快楽が伴う。だからパワハラをする人が生まれるし、教師はクラスのいじめを見て見ぬふりするのみならず、一緒になって加担する。いじめやパワハラには、綱渡りのようなスリルが伴う。暇を持て余してる田舎の人間にとって、陰湿ないじめは娯楽になる。同じ理屈で、侵略されているウクライナを悪くいい、ロシアを擁護することには麻薬的な快楽が伴う。ちょうど暴力的な男性が自分にだけ優しくしてくれることにこの上ない幸福を感じる女性がいるように。ウクライナに譲歩しろと言ってるのはあれだろう、「いじめられる側にも原因がある」とか何とかいっていじめられてる子を自殺に追い込むタイプの人間だろう。強者が弱者を虐げ奪うことに、何の疑問も持っていない。息をするように差別できる。彼はウクライナの人々に、「ロシアに隷属しろ」と命じているのである。まあ仮に中国あたりが日本に侵略してきたら、真っ先に中国共産党に媚びを売りそうな人物ではあるが。

 

 侵略戦争で、実際に民間人が死んでいるのに、自分の承認欲求を満たすことを優先させる人たちがいる。上記のセリフを吐いている人たちはみなニヤけているか、ドヤ顔だ。真剣で、切実に、悲しそうに言ってる人なんて一人もいないし、ウクライナでの出来事を完全に他人事だと思っているからこそ、ただ思いついたことを無神経に口から垂れ流せるのである。黙ってウクライナの人を応援して、民間人の無事を祈る。そんな幼稚園児でもしてるようなことが出来ない。そんな人間が、呼吸をして、酸素を消費して、大手を振って歩いている。これが今の日本で、こんな国はもしかしたら、戦地よりも遥かに悲惨かも知れない。

 

 他人事というと、EUのフォンデアライエンとかいういかにも無能そうな委員長が、「ヨーロッパに戦争が戻ってきました」などと眉間に皺をよせて勇ましく言っていたが、こいつも他人事としてドラマか映画の出来事のように、ウクライナの情勢を楽しんでいるようだ。まず戦争じゃなくて、侵略戦争だ。そしてヨーロッパでなく、ウクライナだ。助けに行かない癖に何故「ヨーロッパに戦争が戻ってきた」などと言うのだろう。かっこつけたくて仕方ないのはよく分かるけど、こんな無能を委員長に据えているようではEUの未来も大変明るいものになるだろう。因みにこのフォンエアライエンはドイツの人間だそうで、そのドイツは資源輸入を鑑みてロシアへの経済制裁からは手を引いたそうだ。

 

 こうした連中は他人の危機や不幸を自分が目立つために利用しようと今か今かと待ちわびて、アニメやドラマや映画で覚えたセリフを繰り返すことを生きがいとするガキであり、人前に出る資格などないのである。せめて匿名でブログか掲示板にでも書いたらどうだろう。こんなブログでも、少なくとも自分のオツムを振り絞って、なけなしの語彙力で頑張って自分の言葉で書いているというのに。アニメやドラマのセリフを言うのが生きがいなら、それこそもう死んでいるのと同じだ。